2020/09/07 13:38



”Khadi(カディ)”とは

インド政府から認証を受けた、糸を紡ぐところから、織り上げるまでの工程が全て人の手によって
成された”布”を意味し、本来インド政府の公認を受けたものの商標とされます。
主な原材料は綿、絹、または羊毛で、インドおよびその周辺国で今でも使われる、”チャルカ”と呼ばれる
伝統的な糸紡ぎきで糸が紡がれます。

手作業で作られることから、生地にはムラがあり、織りも張りもゆるいのですが、これがかえって生地を
柔らかく仕上げ、独特の風合いを作り出しています。




1921年に、イギリスの支配下にあったインドで、「自分たちが纏う衣服の糸を自らの手で紡ぐ」という
独立運動を
起こしたガンジーの呼びかけを基に、インド各地でチャルカを使った生地の生産が広まり、
人々の生活に定着していきました。

”カディ”は、インドの革命と独立のシンボルとしてだけではなく、インド人としての誇りを示すシンボル
でもあるのです。



(こちらは今広まりつつある、電動のチャルカ)



オーガニックコットンとは


人体や環境に悪影響を及ぼす農薬や枯葉剤を使用せずに、有機農法で栽培された綿花から作られた
綿布のことを言います。


数年間有機農産物を作った土壌で栽培され、製造段階でも厳しいチェックをクリアしたものしか、

”有機栽培”と称する農産物認の販売が認められません。
”オーガニック・コットン”、として商品が正式に世の中に出回る割合はまだまだ低く、コットン全体の
1%にも満たないと言われています。 


オーガニックコットンは、栽培から製品製造に至るまで、生産者の多くの手間と努力が必要となります。

例えば、化学肥料の代わりに牛糞や堆肥などの有機肥料で土地に栄養を与え、手で草を刈り、
殺虫剤を使う代わりに、捕食昆虫や害虫を呼び寄せる誘因植物を畑の住人と迎えて、綿花を守ります。

オーガニック・コットンで綿製品を作る時も、塩素系漂白剤などは使わず、天然ワックスやデンプン
などを代用ます。
また、使用できる染料も限られているため、自然界に存在する柔らかな色合いが表されるのも特徴です。
肌にとても優しい素材なため、アトピーなどのアレルギー体質の方や小さなお子様でも、安心して着用
していただけます。

    


オーガニックコットンのメリットは、消費者ばかりのものではありません。
綿は農作物のなかでも特に大量の農薬が必要で、1990年代には使用されている殺虫剤が全世界の20%にも
上るほどでした。
しかし、技術の発展や農作物有機栽培が広まっていく中で、土壌や水質が改善され、
化学肥料や農薬を散布する機械を生産する際に発生する、大量のCO2の削減にも繋がり、自然然環境も
健康を取り戻していくのです。

綿花に用いる農薬のなかには発ガン性物質を疑われるものもあり、人体にも影響を及ぼします。
世界中の半数以上の綿花生産者が、健康被害を受けていると言われているのが現状です。


また、オーガニックコットンは人体や地球環境にとって優しい製品であるだけではなく、それを購入する
ことで、多くの貧しい人々の生活の
手助けにも繋がります。




そんな手間と時間をかけて育てられたオーガニックコットンを紡いで、1日に30㎝に織り上げるのが
やっと言われる、インドの手織りの布 ”カディ”。
出来上がるまでの長い工程と作り手の思いが、その美しさを尊いものとしています。



サンスクリット語で”speech”を意味する”erisha”。
インドの大地のパワーと愛情から作られた貴重な、オーガニック・カディを中心に、
インドを中心とした美しい手仕事や、そのモノ達の発する”言葉”が、多くの人達の耳に
届くように願いを込め、ブランドを立ち上げました。