2020/09/16 20:13

インドの伝統衣装と言えば、多くの人が真っ先に思いつくのが「サリー」だと思います。
基本的に、幅約110㎝・長さ約6メートルの布を、ペチコートとブラウス(お腹と首回り
の開いた、タイトなトップ)を着た上にぐるぐると巻き付け、前に美しくプリーツを作り、
最後の端が地面につかないほどの長さで後ろでエレガントになびくよう、左肩からかけます。
の開いた、タイトなトップ)を着た上にぐるぐると巻き付け、前に美しくプリーツを作り、
最後の端が地面につかないほどの長さで後ろでエレガントになびくよう、左肩からかけます。

(カディ作りに励む女性たちも、みんなサリー着用)
素材は、綿、コットン、シルク、麻、とありますが、パーティーや正式な場では、上等
なシルクのサリーが好まれます。そして、洋服業界同様、乾きやすく、シワのできない
化学繊維のサリーも多く出回り、サリーを着て作業をする女性の多くが、その化学繊維
のサリーを着ています。
なシルクのサリーが好まれます。そして、洋服業界同様、乾きやすく、シワのできない
化学繊維のサリーも多く出回り、サリーを着て作業をする女性の多くが、その化学繊維
のサリーを着ています。
私のいたプネでは、サリーを普段着として着ているのは、インドの伝統を守る上流階級
の女性か、あまり裕福ではない人たち(特にメイドとして働く女性、公務員、土木作業
をする女性はみんなサリー着用)に分かれていました。
そして、その差というのは一目瞭然です。
の女性か、あまり裕福ではない人たち(特にメイドとして働く女性、公務員、土木作業
をする女性はみんなサリー着用)に分かれていました。
そして、その差というのは一目瞭然です。
まず、サリーの素材。
インドで一番安いのは、コットンのサリーよりも、化学繊維(主にポリエステル)です。
見るからに安っぽく、デザインもやぼったく(ほとんどがインドの伝統的な柄とは無縁な、
幾何学模様や花柄等)、下に着ているブラウスも色褪せ、あまりサリーと合ってないもの
を着ている人たちは、やはりそれなりな身分というのが素人目でもわかってしまいます。
それに対して、上流階級の人達の着ているサリーは、やはりデザイン、質ともに高級感が
感じられれる洗練されたものばかり。素材もほとんどが天然素材。
そして、もちろんサリーに付随する装飾品が全てを物語ります。
見るからに安っぽく、デザインもやぼったく(ほとんどがインドの伝統的な柄とは無縁な、
幾何学模様や花柄等)、下に着ているブラウスも色褪せ、あまりサリーと合ってないもの
を着ている人たちは、やはりそれなりな身分というのが素人目でもわかってしまいます。
それに対して、上流階級の人達の着ているサリーは、やはりデザイン、質ともに高級感が
感じられれる洗練されたものばかり。素材もほとんどが天然素材。
そして、もちろんサリーに付随する装飾品が全てを物語ります。

プネの生活が始まって間もなく、会社の人の結婚式に呼ばれ、同時期に入社した、同僚兼
私のお世話係ともなった人の奥さんと一緒にサリーを買いに行ったのですが、なんと上の
写真のサリーをプレゼントしてくれました!会って間もない私に、こんな高価なギフト、
正直戸惑いましたが、おかげで結婚式等のお呼ばれの場で、多いに活用させてもらいました。
私のお世話係ともなった人の奥さんと一緒にサリーを買いに行ったのですが、なんと上の
写真のサリーをプレゼントしてくれました!会って間もない私に、こんな高価なギフト、
正直戸惑いましたが、おかげで結婚式等のお呼ばれの場で、多いに活用させてもらいました。
マハラシュトラ州の伝統的な柄が施された、シルクのサリー。日本円にして1万円弱です。
色も柄も気に入っているのですが、もう何回も公の場で着ているので、この先プネでは着る
ことはないと思います・・・。(基本的にインド人女性は、一度公の場で着たサリーを再び
着ることは滅多にありません・・・。見栄っ張りでもありますね。)
ことはないと思います・・・。(基本的にインド人女性は、一度公の場で着たサリーを再び
着ることは滅多にありません・・・。見栄っ張りでもありますね。)
そして、装飾品。
インドでは、階級問わず、「金」が一番価値のあるジュエリーです。
生まれた時や、結婚等の何かの節目やお祝い事には、よく「金」が贈られ、家宝となり、
お金に困ったら、質屋に「金」を売りに行きます。インドの物価が安いとはいえ、やはり
「金」は決して安いものではありません。
お金に困ったら、質屋に「金」を売りに行きます。インドの物価が安いとはいえ、やはり
「金」は決して安いものではありません。
マチ張りの先の小さな玉ほどの大きさのピアスでも、日本円にして1万円以上はします。
メイド階級の人でも、シンプルな首飾りやリング、ブレスレットなど、必ずといっていいほど、
一つは「金」を身に着けています。
メイド階級の人でも、シンプルな首飾りやリング、ブレスレットなど、必ずといっていいほど、
一つは「金」を身に着けています。
感覚的に物価が日本の1/5以下と考えると、どれほど高いものであるか想像していただけると
思いますが、インド人は、「金」にはあまりお金を惜しみません。(買える人は)
思いますが、インド人は、「金」にはあまりお金を惜しみません。(買える人は)
そんな余裕はない私は、サリー用にイミテーション・ゴールドの装飾品を購入。

真鍮製なのですが、模様が細かく彫り込まれ、しっかりした作りで、金と比べたら
雲泥の差ですが、クオリティと値段は安いものではありません。
(確かバングルとネックレスで数千円はしました。)
雲泥の差ですが、クオリティと値段は安いものではありません。
(確かバングルとネックレスで数千円はしました。)

ちなみに、上の写真のサリーは、会社の「エスニック・デー」に着ていった、ケララ・サリー。
クリームがかった白地のコットン生地に、金の糸で模様が織り込まれたデザインのサリーが、
ケララでは有名です。常夏のケララでは、昔はブラウス無しで、このように巻き付けてサリー
が着られていたらしいです。歴史を調べてあえてこの着方で行ったのですが、会社の1人の女性
には、「ちゃんと着せてあげようか??」と言われてしまいました・・・。
このままで通しましたが。
が着られていたらしいです。歴史を調べてあえてこの着方で行ったのですが、会社の1人の女性
には、「ちゃんと着せてあげようか??」と言われてしまいました・・・。
このままで通しましたが。
そんな「金」大好きなインド人ですが、最近の世代やおしゃれな人たちは、シルバーやパワー
ストーン、作家さんのアクセサリーを、洋服だけではなくサリーにも、上手に合わせています。
ストーン、作家さんのアクセサリーを、洋服だけではなくサリーにも、上手に合わせています。

(近所の友人宅での「伝統衣装を着る」がテーマの会)
近代化が目に見えて急速に進んでいるインド、‘伝統衣装‘離れが目立ってきているのが現状
ですが、まだまだ人々の生活にはインドならではの風習が息づいています。日本の着物同様、
「動きづらい」、「着方がわからない」等の理由で、敬遠されがちなサリー(特に若い人)
よりも、着るのも簡単で、動きやすく、デザインのバリエーションも豊富な、「クルタ」と
呼ばれる、ひざ丈のトップと、細見または太いパンツ、その上下とセットのショール
(つけない人も多くなってきています)の3点セットの方が、年齢とシチュエーション問わず、
多くの女性に着られています。
ですが、まだまだ人々の生活にはインドならではの風習が息づいています。日本の着物同様、
「動きづらい」、「着方がわからない」等の理由で、敬遠されがちなサリー(特に若い人)
よりも、着るのも簡単で、動きやすく、デザインのバリエーションも豊富な、「クルタ」と
呼ばれる、ひざ丈のトップと、細見または太いパンツ、その上下とセットのショール
(つけない人も多くなってきています)の3点セットの方が、年齢とシチュエーション問わず、
多くの女性に着られています。
(クルタや他のインドの伝統・民族衣装に関しては、また改めて書きたいと思います。)
ゴージャスなサリーが大好きなインド女性たちではありますが、最近では結婚式などの
パーティーに参列する際に、あえて「コットンのサリーを着る」、というのもトレンドに
なりつつあるらしいです。
パーティーに参列する際に、あえて「コットンのサリーを着る」、というのもトレンドに
なりつつあるらしいです。
上の写真の緑のコットン・サリーは、カルカッタのカディ専門店で買ったものです。
とっても軽くて着心地は最高なのですが、シルクのようにきれいにひだが作れないので、
一人で着るのにすごく苦労をしました・・・。
(そのためにパーティーに遅れましたが、みんなの予想外に私が自力でこのカディ・サリー
を着てきた、ということが称賛され、遅刻が帳消しになりました。)
一人で着るのにすごく苦労をしました・・・。
(そのためにパーティーに遅れましたが、みんなの予想外に私が自力でこのカディ・サリー
を着てきた、ということが称賛され、遅刻が帳消しになりました。)
この日はラジャスターンで買った、シルバーにエナメルの細工が施されたジュエリーを身に
着けました。
着けました。
このサリーと一緒に買ってきた、もう一枚のカディ・サリーは、ブラウスを作る分の余計な
長さがなく、(多くのサリーの長さには、セットできるブラウス分の生地が含まれていますが、
含まれていないものもあるので、購入の際には確認が必要です。)サリーに合うカディの生地
を探し回り、やっと見つけ、過去に何度か洋服の仕立てをお願いをした若手デザイナーに、
ブラウス作成をお願いしました。
長さがなく、(多くのサリーの長さには、セットできるブラウス分の生地が含まれていますが、
含まれていないものもあるので、購入の際には確認が必要です。)サリーに合うカディの生地
を探し回り、やっと見つけ、過去に何度か洋服の仕立てをお願いをした若手デザイナーに、
ブラウス作成をお願いしました。

が、完成を見る前にこのコロナ問題で緊急帰国・・・。
今どうなっているのかよくわかりませんが、インドに渡航可能になり次第、取りにいくつもりです。